《老舗茶する!@櫻井焙茶研究所 》

老舗茶する!第四回目。
今回取材したのは東京・西麻布に2014年に開設された『櫻井焙茶研究所』さん。
「えっ、新しいお店だから老舗じゃないのでは?」と思った方がいるかもしれませんね。この老舗茶する!の基本は創業者の志を受け継いで何代も続いているお店・企業さんの今を皆さんにご紹介しています。

『櫻井焙茶研究所』の所長 櫻井真也 氏は「江戸時代に煎茶を広めた売茶翁(ばいさおう)のように日本茶を沢山の人に伝えたい」その思いの源から、新しいお茶のかたちを色々と創造されています。その心意気が老舗と通じるものを感じ、今回伺いました。

場所は東京メトロ日比谷線・都営大江戸線 六本木駅から徒歩10分位。グランドハイアット東京から直ぐの立地です。
今にも雨が降りそうな肌寒い土曜日。万里香 団長とお店に向かいました。
茶房は入り口近くにあるShopを通り抜けた奥にあります。シンプルでモダンな室内。優しい照明の光と艶消しの黒のカウンターがまるで現代のおしゃれなお茶室のようです。
注文する時に櫻井氏が丁寧にお茶の説明をして下さいます。
今回は私がほうじ茶。万里香 団長が季節のブレンドを注文。

お菓子も数種類の中からお気に入りを選べて楽しめます。
またカウンターでゆっくりおしゃべりしながら目の前で櫻井氏がお茶を淹れている姿を拝見するのもうれしいひと時です。
私が飲んだのは、福岡県八女市のほうじ茶。香ばしい香り、丁寧に焙じられていて美味しい。お菓子は栗の羊羹にしました。
万里香 団長が選んだ季節のブレンド茶は、いり番茶、茶の葉、生姜のブレンド。口に含むとスモーキーでなんとも言えない深い味わい。銀杏餅は味見させてもらいましたが銀杏の優しい苦みが美味でした。


お茶の香り、お湯がクツクツ沸く音やお茶を淹れる音。櫻井焙茶研究所さんの茶房には現代的でおしゃれな空間と昔からの茶室の空気が融合しているような、過去と現在をつなぐ何かを感じました。
今回の取材場所: 櫻井焙茶研究所
http://www.sakurai-tea.jp/

取材・文: MIKIKO
写真: marika, MIKIKO

《老舗茶する!@うおがし銘茶 築地新店 》

老舗茶する!第三回目。
取材したのは東京・築地に1931年創業の日本茶専門店 うおがし銘茶さん。
今回は築地新店 茶の実倶楽部さんに行ってきました。
場所は東京メトロ日比谷線の築地駅から徒歩2分位。築地本願寺さんからも直ぐの
立地です。
伺った日は雨が激しく降るお天気。築地本願寺さんを見学後にお店に向かいました。
中へ入ると木を使った内装で落ち着いた雰囲気です。
一階でカフェのお茶券を購入した後に、二階のカフェスペースでお茶を頂きました。
メニューは煎茶、ほうじ茶、お抹茶の中から一種類選べます。全てのお茶にお茶請けも付いて500円とはお財布に優しいですね。
今回は万里香 団長がお抹茶、私が煎茶のしゃん を選びました。
コクのあるお茶、濃いお茶が好きな人に特におすすめ!とのことで選んだ しゃん。甘み、旨みのバランスが良くお茶本来のコクも感じられる。飲みやすいお茶でした。お茶請けの和菓子も上品な甘みで美味しかったです。
二階のカフェスペースもお洒落な和の雰囲気。木を使ったインテリアがナチュラルでほっこり和みます。
取材した日は平日。雨の日だったのでお客様も比較的少なく、まるで自宅のようにくつろいでしまいました。
築地で気軽に美味しい日本茶が飲みたい、と思う時にとってもおすすめなお店です。ありがとうございました。
今回の取材場所: うおがし銘茶 築地新店 茶の実倶楽部

取材・文: MIKIKO
写真: marika, YannBParis


《老舗茶する!@寿月堂 銀座 歌舞伎座店》

老舗茶する!第二回目。
取材したのは安政元年(1854年)創業の丸山海苔店さんが始められた日本茶専門店 寿月堂さん。
今回は寿月堂 銀座 歌舞伎座店さんに行ってきました。
場所は東京メトロ日比谷線の東銀座駅 3番出口から直結。銀座 歌舞伎座のタワー5階にあります。
専用エレベーターで5階へ上がり、歌舞伎座ギャラリーと屋上庭園に隣接しています。
屋上庭園は小ぶりながらも、銀座のビル空間とマッチしていて不思議な魅力を醸し出していました。先人の碑や第四期 歌舞伎座の鬼瓦もあり、歌舞伎座の歴史を感じることもできます。
寿月堂さんの喫茶スペースではこの庭園を眺めながらお茶やお食事をゆったりと楽しむことができます。
さて、今回取材したのは日本茶とお食事。私は煎茶セットから、特選 寿月。
万里香 団長は人気No.1お食事メニューの海苔屋のおにぎりセットにしました。
寿月堂さんのお茶はコクと深みのある深蒸し煎茶。こだわりの茶葉を静岡、鹿児島、岐阜等の産地から厳選して使用されています。
私が飲んだ煎茶 特選 寿月はまろやかな甘みが口の中でふわっと広がり、徐々にコクが感じられる味。
お饅頭の甘みと一緒に味わうとさらに美味しかったです。
海苔屋のおにぎりセットは、おにぎりが三種類。
鮭、青糸&しらす、かけごはん。それぞれにピッタリ合う違う海苔を合わせているところが、さすが海苔屋さんの老舗のこだわり。粋でカッコイイと思いました。
私は万里香 団長から青糸&しらすのおにぎりを味見させて頂きました。海苔のパリパリ感と香ばしさが、しらすの旨みと溶けあって思わず笑顔になる美味しさでした。
寿月堂(丸山海苔店)さんは
"老舗は常に新しい"が企業理念。
日本の食文化を世界に拡げるために、パリに寿月堂 パリ店もオープン。常に新しいことに挑戦されています。

銀座 歌舞伎座や東銀座界隈を訪れるときには、ぜひまた伺いたいなと思います。ありがとうございました。
今回の取材場所: 寿月堂 銀座 歌舞伎座店
取材・文: MIKIKO

《老舗茶する!@山本山 日本橋本店》

今日は初の試み、老舗茶する!です。
第一回は、元禄三年(1690年)に創業、日本橋にある老舗、
山本山 日本橋本店さんに行ってきました。
場所はメトロの日本橋駅を出て、徒歩5分ほど。
現在は市街地再開発事業のため、本来の場所から一時移転されて営業されています。
<交通案内>
私はお茶好きの家庭で育ったので、小学生頃からお茶屋さん(お茶を売っているお店)にはよく行っていて、大好きでした。なぜなら、理由は簡単!お茶を買う時に美味しいお茶を試飲させてもらえるから。 食いしん坊だったのでうれしい思い出が残っています。

本日も万里香 団長を待っているひと時、本日のお茶を試飲させていただきながら、まるで自宅にいるかのように、まったりとくつろいでいました。
写真は試飲で出して頂いた含みのある味の深蒸し茶。
本当は、もう一杯、おすすめ煎茶セットでどら焼き(日本橋 うさぎや)を頂きたい!という甘い誘惑と葛藤していた私です。
さて、今回取材の主役は、お茶漬けです。
http://www.yamamotoyama.co.jp/shops/honten/kissa_menu.html

平日のみ、無くなり次第終了の限定数量のお茶漬け。
山本山さんのお茶漬けは2種類。
⚫︎お茶屋のお茶漬け
⚫︎海苔屋のお茶漬け

私は『海苔屋のお茶漬け』を、万里香団長は『お茶屋のお茶漬け』を選びました。
写真は『海苔屋のお茶漬け』
スタッフの方がお茶漬けとともにテーブルに近づいてくると同時に、海苔の香りがふわっとただよい、食欲がそそられます。
御飯(お米は、ささにしき)の上にシッカリと覆われている海苔。上から温かいほうじ茶(宇治京ほうじ茶)をそそぐと、良い塩梅に海苔が御飯と仲良く混ざっていきます。山本山さんのオリジナルブレンドの抹茶塩をふりかけ、一口頂く。
海苔と御飯の優しい味に、抹茶塩のアクセントが効いて、なんだか懐かしさがよみがえってくる、心が和む味がしました。


写真は『お茶屋のお茶漬け』です。
セットには、菓子司『長門』さんの和菓子も付いています。季節毎に変化するそうなので、和菓子で季節も感じられ、楽しみです。
店内には看板や茶壺、絵、書物(狂歌茶器材集など)など江戸時代に創業されたという歴史が感じられ、とても素敵でした。

また、私と団長の質問に対して終始笑顔、温かい心で丁寧に接客頂いたお店のスタッフの皆様、本当にありがとうございました。お茶( 海苔と共に)で和の心をつなぐ素敵なお仕事。これからも宜しくお願いいたします。
今回の取材場所: 山本山 日本橋本店

取材・文: MIKIKO